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2021.11.03

ときどきの信州飯田

べっぴんさんのハナノキ

 一本の樹にいったい何枚の葉があるのだろうか。べっぴんさんの葉を撮ろうと落ち葉を探してみるとこれが一枚一枚皆違う。一枚一枚が人の顔のように見えてくる。色・形・大きさを選んで、洗濯ばさみで固定して逆光に翳してモデルになってもらった。
 飯田市中心市街地から車で10分の山本二ツ山の堂坂稲荷のハナノキは単独木。この秋の暖かさで紅葉は一週間程遅い。ハナノキの落葉は音に喩えると”はらはら”ではなく一晩で“ドサッ”と言う感じ。その赤い色は土目の影響なのか土地土地で全く趣の異なる紅色となる。中でもこの樹の紅色は格別。私は好きです。
 実は当社の食品部門の屋号「東山道」のテーマカラーはこのハナノキの赤なのです。食欲をそそる赤。そして、このハナノキの自生地と東山道の要衝恵那山の神坂峠(長野県境)が一致することから“東山道の赤”となりました。

〈上〉撮影 2021年11月3日 長野県飯田市山本二ツ山 堂坂稲荷のハナノキ 
   べっぴんさん落ち葉を拾い集めてみた
〈下〉撮影 2021年11月3日 堂坂稲荷のハナノキ 暖かい秋で遅い紅葉は八分程度